春のみなみ東北へ
平成17年4月9日〜10日
ひょんなことから、富山の某宿に宿泊しようということになっていた週末。中央線の夜行快速ムーンライト信州で出かけるつもりでした。ところが前日の夜に仕事が入り、終わる時刻がはっきりしないのでこの行程を変更。青春18きっぷの有効最終日で使いきらないともったいないし、かといって翌朝出発では富山は首都圏からだと遠すぎる場所。ということで、行先自体を変えてしまいました。のりのりさんに宿への変更をお願いして、富山へはまたの機会に。
新宿から東北本線の黒磯へ向かう快速フェアーウェイ。指定席券がとれたのでこの列車で始めることにしました。新宿駅で待っていた485系6連の編成、夜行快速ムーンライトえちごにも使われる編成です。
前日の帰宅が遅かったこともあり、新宿を発車してからほどなく熟睡してしまい、途中駅は一切覚えていません。気づけばもう宇都宮も過ぎ、那須を快走していました。西那須野、那須塩原で大半の乗客が降りていき、静かになったところで終点の黒磯に到着です。次の列車はすでにホームにいましたが、発車はまだ30分以上先。駅前やホームをうろうろして過ごしました。改札脇で駅弁「きじ焼栗めし」を購入しホームに行くと、到着した貨物列車が機関車を交換していて、その間に札幌からやってきた北斗星が通過していきました。
黒磯を発車してからしばらくは外の風景を眺めていたものの、またも熟睡。のりのりさんに起こされたのは、郡山到着の直前でした。郡山では3分の乗継ぎだったので、危ない危ない(苦笑)
郡山から乗ったのは「びゅうコースター風っこ」を使った臨時列車「風っこ滝桜」号。わずか2駅の臨時列車ですが、日本三大桜ともいわれる三春の滝桜への足としてこの日から1日4往復運転されました。風っこ2両の編成で自由席。風っこには今まで数回乗りましたが、風っこ単独の編成で指定席ではなかったのは今回が初めてです。まだ桜の開花には早いせいか席はたくさん空いていて、気ままに移動しながら景色を楽しむことができました。
(滝桜については、情報サイト「takizakura.com」や三春町のサイトをどうぞ)
滝桜へは風っこに接続してバスも出ていましたが、まだ咲いていないし、目的は風っこに乗ることだったのですぐに折返し。再び郡山へと戻ったのでした。2駅といっても20分程度かかる区間で、谷あい、町なか、車窓が楽しめる区間でもありました。
郡山では名前に惹かれて駅弁「ずうずう弁」を買い、再び東北本線を北へ。車窓には安達太良山がきれいに見えました。
福島に到着。仙台行きの快速シティラビットが待っていて、乗り込みました。が、このあとの予定が全く決まっていません。ちょうど平泉から気仙沼線をまわり仙台へ向かう「こがね黄金めぐり」がありますが、このまま乗継ぐとわずかの差でこれに乗り継げません。ホーム向い側には山形線(奥羽本線)の電車が待っており、これで高畠の太陽館に寄り、山形から仙山線で仙台へ、というのも面白そうということになり、シティラビットを降りて発車を見送ったのでした。
発車時刻が近づくと、部活の帰りなのでしょうか、高校生たちが一人また一人と乗ってきました。やや賑やかになって福島を発車、ほどなく新幹線と合流し、吾妻山を見ながら進みます。福島から2つめの庭坂に着くと、彼らのほとんどは姿を消してしまいました。福島からの山形線普通列車の半数はこの庭坂止まり、この先へ直通する普通列車は1日6本しかありません。(もっとも、同じ線路を新幹線つばさが1時間おきに走っていますが)
庭坂を出ると、列車は奥羽山脈に分け入っていきます。山腹の小さな沢には雪が残っていますが、もうそんなに深くはなさそう。そして峠に停車、停車時間は僅かですが「力餅」の立売りは健在で、いくつか売れたようでした。私も買おうかと思いましたが、駅弁を食べたばかりなので今回は見送り。次に来たら買おうかなっ(さて次に行くのはいつのことでしょう…)
車窓の景色が広がると米沢盆地。沿線の田畑はすっかり雪に覆われていました。そして福島から1時間弱、高畠に到着。ここ高畠は駅舎に温泉施設が併設されていて、駅を出ることなく温泉が楽しめます。というわけでのりのりさんとはしばし別行動、ゆったりと体を暖めたのでした。
ぽかぽかになって再合流、売店でアイスクリームを買って次の列車を待ちます。先ほどの後続列車なので、跨線橋を渡って降り立ったホームへ行って待ちます。が、だぁれも来ない… もしやと確かめると、次の列車は改札口の前のホームからの発車でした(^^;;; 米沢からやってきた電車はロングシートの4両編成。空いていればロングシート車は広々としていいモノです。周りを気にすることなくアイスクリームをたいらげ、山形へ。
山形ではすぐに仙山線の快速があります。私は何度か仙山線に乗ったことがありますが、混んでいた記憶しかありません。で、やや早足で乗り換えてみれば、これまた車内は空いていました。山寺を横目に、少々うとうとするうちに、列車は山地から仙台の市街地へ入り、仙台着。
今晩の宿は東横イン仙台中央1丁目1番。駅前の大通を数分歩けば着いてしまいました。一旦チェックインし、荷物を置いて再びお出かけ。改札口前でのりのりさんと別れ、私は小牛田まで往復することにしました。
快速南三陸3号、気仙沼線経由気仙沼行き。4両の編成で座席はけっこう埋まっていて、先頭の指定席車両もけっこう座っています。3両目にリクライニングつきのキハ28がいましたが全ての窓側に先客がいて、結局最後尾のキハ40のボックスに収まりました。この列車、気動車ですがけっこうとばし、小牛田までの43kmをノンストップ35分で駆け抜けます。この区間の表定速度は80km/h、夕暮れの松島海岸を見ながら先を急ぎます。
あっけなく小牛田に到着、いつしか周りは暗くなっていました。気温も下がり、寒くなってきました。ホームの待合室にはストーブが焚かれていたのでそこでしばらく待ち、再びホームへ。先ほど南三陸3号が去っていった線路を、3両の編成がカーブしてやってくるのが見えました。仙台〜平泉〜気仙沼〜仙台と1日かけて周遊する「こがね黄金街道」で、最後の1区間だけこれに乗ろうとここまでやってきたのでした。「こがね」は品川駅での展示会で見ただけで、営業運転に乗るのは初めて。2人掛けと1人掛けのシートが交互に配置され、少しゆったりとしたつくり。2号車は自由席でしたが、座席の半分程度が埋まる程度で、のんびり過ごすことができました。
この列車も快調にとばします。夜の闇の中を明かりが飛び去り、面白そうなので最前部の展望室へも行ってみました。展望室にいたのは3人だけで、うち2人のカップルは前にはりついて前面展望に夢中。ソファーにゆったり腰かけて、私も前面展望に見入ったのでした。
仙台に戻り、のりのりさんと再び合流。宿の近くの「伊達の牛たん本舗」本店に行きました。仙台といったらやはり外せない、と牛たん定食を注文。やわらか煮なんてのもあって一緒にいただきました。
宿は道路と線路に挟まれた立地で、お部屋は線路側!(^^) 北へ向かう北斗星や行き交う貨物列車、仙台から近郊へ帰る人を乗せた電車を間近に見ながら、おやすみなさい。。。
( )は定刻 | 種別・列車名 | ||||||||
平成17年4月9日(土) | |||||||||
保土ヶ谷 | 1 | 13 | 品川 | 久里浜 →東京 | 488S 普通 | クハE217-41 | 1/11両 | 11号車 | |
品川 | 2 | 13 | 新宿 | 山手線 外回り | 471G〜571G 普通 | モハE230-537 | 8/11両 | 8号車 | |
新宿 | 7 | 2 | 黒磯 | 新宿 →黒磯 | 8521M 快速フェアーウェイ | クハ481-347 | 1/6両 | 6号車 指定席 | |
黒磯 | 4 | 4 | 郡山 | 黒磯 →郡山 | 2131M 普通 | クモハ701-1510 | 1/6両 | ||
郡山 | 5 | 1 | 三春 | 郡山 →三春 | 9728D 風っこ滝桜4号 | キハ48 547 びゅうコースター「風っこ」 | 2/2両 | 1号車 | |
三春 | 1 | (1107→1130) | 6 | 郡山 | 三春 →郡山 | 9731D 風っこ滝桜3号 | 1/2両 | ||
郡山 | 5 | (1147→1235) | 1 | 福島 | 郡山 →福島 | 1137M 普通 | クハ718-3 | 2/4両 | |
福島 | 5 | 2 | 高畠 | 福島 →山形 | 443M 普通 | クモハ719-5010 | 1/2両 | ||
太陽館 | |||||||||
高畠 | 1 | (1504→1542) | 3 | 山形 | 米沢 →山形 | 445M 普通 | クモハ701-5505 | 1/4両 | |
山形 | 7 | 8 | 仙台 | 山形 →仙台 | 3846M 快速 | クハ718-15 | 1/4両 | ||
チェックイン/東横イン仙台中央1丁目1番 | |||||||||
仙台 | 6 | 4 | 小牛田 | 仙台 →気仙沼 | 3923D 快速南三陸3号 | キハ40 2020 | 4/4両 | 1号車 | |
小牛田 | 4 | (1848→1927) | 7 | 仙台 | 平泉 →仙台 | 9922D 快速こがね黄金めぐり2号 | キハ29-506 こがね | 2/2両 | 2号車 |
伊達の牛たん本舗本店 |
2日めにつづく
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